腸内環境と自律神経の深い関係

腸内環境と自律神経の深い関係

腸内環境と自律神経の以外な?関係

今回は腸内環境の話題がメインになりますが、自律神経とも深い関係が有るので皆様にも知って頂きたく敢えてタイトルに自律神経の文言を入れさせて頂きました。

腸内環境と言いますと皆さん何となく「お通じに影響する」と言ったイメージが有るのではないでしょうか?

確かに腸内環境は「お通じ」にも影響を与えますが、それ以外にも「自律神経」や「免疫関係」「美容」にも深く関与しています。

まずは腸内環境を司る腸内細菌から解説させて頂きます。

腸内細菌とは

皆さん日常生活の中で「善玉菌」や「悪玉菌」と言った言葉は聞いた事が有るのではないかと思います。まずはその概要です。

俗称理想の割合特徴代表的な菌
善玉菌(優位時)20%自律神経(副交感神経)の安定、免疫力の向上、腸内環境改善、円滑な排便などビフィズス菌、乳酸菌など
悪玉菌
(優位時)
10%自律神経の失調、ガスの発生、体臭・口臭・便臭の悪化、腸内腐敗、発癌物質の産生、肌荒れ、口内炎、便通異常、免疫細胞を暴走させる(アレルギー)、アレルギーの誘発などウェルシュ菌、ブドウ球菌、大腸菌(有毒株)など
日和見菌70%腸内環境が善玉菌優位の時には無害で存在しているが悪玉菌優位になると悪玉菌に加担する菌。
また俗に言う痩せ菌とデブ菌は日和見菌に含まれます。
大腸菌(無毒株)バクテロイデス(無毒株)レンサ球菌、他多数

上記の様に腸内細菌は大きく3つに分ける事が出来ますが詳細な細菌の種類や概数は諸説有ります。

「理想の割合」の項目は善玉菌が優位と前提しての一般的な理想の割合です。

腸内細菌は食事や生活習慣、ストレスなどの影響によりバランスが日々変化します。また加齢と共に悪玉菌優位になり易くなる為、若い頃と同じ様な食生活を中高年になっても続けていると若い頃よりも腸内環境が悪化している可能性は高くなります。

それでは上記概要欄の中から善玉菌が優位の腸内環境で享受出来るメリットについて更に詳しく解説したいと思います。

腸内細菌のイメージ

良好な腸内環境で得られるメリット

食事や日常生活の見直し(腸活)で腸内環境が改善されると得られるメリットには「お通じの改善」以外にも多数有ります。

今回は「お通じの改善」以外のメリットをご紹介致します。

自律神経が安定します

何と言っても今回のタイトルにも有る様に自律神経の安定に繋がります。

腸の蠕動運動は善玉菌や副交感神経の働きによってもたらされています。

腸内環境が良い事で副交感神経もスムーズに対応し円滑な蠕動と排泄が出来る訳です。

ところが肉体疲労や精神的ストレスなどで心身共に疲労していたり、慢性的な睡眠不足や運動不足、不規則な食事や偏食などが続いてしまうと腸内環境は悪化し副交感神経が抑えられ交感神経の方が優位になります。

その結果、腸は慢性的な緊張興奮の状態に陥り腸の蠕動運動は抑制されますので飲食物の腸内での通過スピードが速過ぎれば「下痢」、排出がスムーズに出来なくなると「便秘」と言った形で悪事を働きます。

ところが問題はそれだけでは済みません。

自律神経が正常に作用していないと言う事は他の問題も引き起こす要因になります。

腸と連動して胃の方でも問題が生じれば胃痛胸焼け胃もたれなどの問題も起きますし身体の覚醒状態が続いていると言う事は睡眠障害を引き起こす可能性も有ります。

寒暖差で鼻炎が出易い人(血管運動性鼻炎)も自律神経の乱れに影響を受けています。

また交感神経は低気圧の影響も受けやすいので低気圧の接近で頭痛関節痛身体の怠さの症状が出易い人も、もしかしたら腸内環境も併せて問題を抱えているかもしれません。

話は少し逸れて私事になりますが、自身の睡眠が少し浅いかな?と感じる時は就寝前に積極的に「お腹もみあげ」のセルフ施術をするのですが、これをするだけで睡眠の質が大幅に改善されるので腸内環境(自律神経)と睡眠の質は大いに関係していると確信しています。

また過去にパニック障害を患っていた時期も今思い返すと時々お腹が張ったり、胃がもたれたりと消化器系の問題も併せて発生していました。(パニック障害も呼吸の問題に伴う自律神経の乱れに起因していると当院では考えております)

自律神経の失調は骨格的な歪みや慢性的な浅い呼吸、過度な筋緊張によってももたらされますが腸内環境によっても起きると言う事です。

自律神経のイメージ

免疫力が高まります

腸内には人間の免疫に関与する免疫細胞の7割近くが存在しているとされます。(小腸5割、大腸2割)

従来、免疫細胞は骨髄で作られているとされて来ましたが近年の研究では腸内細菌によっても生み出されている事が分かっています。

腸内環境が善玉菌が優位になる事で免疫細胞も正常に働き易くなる為、病気に掛かりにくく、また万が一掛かっても比較的軽症で済む可能性が高くなります。

一方で悪玉菌が優位になると免疫力が低下しますので風邪をひきやすくなったり口内炎や面疔、人によっては帯状疱疹なども発症し易くなります。

腸内環境からは少し話が逸れますが最新の研究によるとビタミンDや亜鉛の摂取不足でも免疫力は低下する事が分かっています。(逆に必要量を血液内に保持していると免疫力はアップします)

私自身も以前は口内炎や面疔が出来やすい体質だったのですが病院の血液検査で血中のビタミンDが不足している事が判明し、かかりつけ医のアドバイスの下ビタミンDと亜鉛のサプリメントを服用していますが、自身でも驚く程口内炎が出来なくなりました。

また、かかりつけ医の所でも新型コロナ対応のワクチンは接種可能なのですが、先生は「僕は正直ワクチンよりもこっちの方を重要視してるんですよ」との事でした。

実際ビタミンDや亜鉛のサプリを飲んでいる人はワクチン未接種でPCR検査が陽性でも殆どの人が無症状か極めて軽症だそうです。

ちなみにビタミンDや亜鉛は過剰摂取してしまうと体内に蓄積されますので、市販のサプリメントを飲用する場合は指定された量を必ず守るか定期的に血液検査をして血中量をチェックする方が賢明です。(横浜市の特定健診であれば追加料金を支払えば血液の検査項目に亜鉛とビタミンDの血中量を追加出来ます)

少し話が逸れてしまいましたが新型コロナウィルス対策としても自身の腸内環境を整え、免疫力を落とさない事はとても重要な事です。

免疫力アップのイメージ

●アレルギーが改善する可能性が有ります

1つ前の項目でもお話しましたが腸内細菌によっても免疫細胞は産生しています。

アレルギー体質の人は腸内環境の悪化で産生される免疫細胞のバランスが乱れてしまい、その事が免疫細胞の暴走(アレルギー)を誘発している可能性が有ります。(花粉症、食品アレルギー、アトピー性皮膚炎など)

有名なのは小麦粉を使用した食品(パン、うどん、パスタ、ケーキ、クッキー、お好み焼き、他多数)を摂取すると消化されにくいグルテン(※)が腸壁を荒らすだけでなく花粉症にも悪影響を与えるとされています。

(※グルテン:小麦粉のタンパク質と水が混合した物)

また小麦粉は中毒性も強い為、バイキングで何個もケーキやパンを食べてしまう、スナック菓子を食べると最後まで止まらない、ついつい麺の替え玉や大盛りを頼んでしまう、そんな方は少なくないのでは?と思います。

牛乳も科学的根拠は無いとされていますが、牛乳に含まれているカゼイン(※)も腸に炎症を起こすと言われ、牛乳の飲用を止める事で花粉症が大幅に改善する人達が居るのもまた事実です。

(※カゼイン:牛乳やチーズに含まれる水に溶けないタンパク質)

加齢と共にアレルギー症状が出やすくなる事も加齢と共に腸内環境が悪化し易くなる事実とリンクしていると思います。

腸内環境が良くなる事で産生される免疫細胞もバランスが整い、免疫機能も正常化していきます。

鼻炎の人のイメージ

体内に毒を溜め込みにくくなります

少々汚い話になりますが大便は身体にとって間違い無く「老廃物」です。

そして体内に常駐している悪玉菌は毒素を排出する上で必要不可欠な物なので10%の悪玉菌は「必要悪」と言う事になります。

また排出される大便の大半は水分と食べかすですが、一部に死んだ細菌や食中毒でお馴染みのブドウ球菌、ウェルシュ菌、大腸菌などの悪玉菌も含まれています。

便秘をすると言う事は常駐している悪玉菌に加えて大便の毒素も体内に滞留させる事になり、アンモニアや硫化水素、メタンなどを発生させ、肌荒れや体臭、疲労感、腸疾患のリスクなども高くなります。

体内毒素のイメージ

老化防止になります

通常、便秘などの症状が有りますと腸内で発生した有害物質を無毒化する為に活性酸素が発生します。

活性酸素は体内で過剰になると腸も含めた身体中の細胞を傷付け、細胞の働きにも影響を与え身体も酸化(錆)させてしまい結果的に老化を促進します。

また活性酸素はLDL(悪玉コレステロール)と連携し動脈硬化も促進させるので血管の柔軟性が無くなり血液の循環も悪くなる事で第二、第三の健康問題の火種にもなります。

普段から食事や生活習慣に配慮し、腸内環境が良い状態を保つ事で、そう言った心配をする必要も無くなり老化防止にも繋がります。

ちなみに今現在便秘の方へのアドバイスとして「便秘と抗酸化ビタミン」と言う視点で考えますとビタミンCに強い抗酸化力が有り、尚且つ便を柔らかくする作用も有るので栄養素としてお勧めのビタミンになります。

但し効果効能を期待して過剰にビタミンCを摂取すると(具体的には1日7000mg以上)今度は過剰摂取による副作用として下痢を起こす恐れが有りますので1日の上限2000mgを目安にサプリメントなどを利用しても良いでしょうし、食事でしたらキウイフルーツやイチゴ、メロン、柿、柑橘類、マンゴーなどが特にビタミンCが豊富で抗酸化力も高い果物になります。そう言った果物を普段の食事に取り入れてみても良いでしょう。

また厚労省の推奨量は1日100mgとなっていますが喫煙やストレスなどでも体内からビタミンCはどんどん消失して行きますので100mgは必要最低量と思って下さい。

ビタミンCで抗酸化力アップ

ダイエット効果も得られます

大腸内では「短鎖脂肪酸」と呼ばれる「酸」が生成されます。短鎖脂肪酸の名称ではピンと来ない方も「酪酸」や「酢酸」と聞くと何となく聞いた事が有るのではないでしょうか?酪酸や酢酸も短鎖脂肪酸の一種になります。

そんな短鎖脂肪酸と関係性が深いのが脂肪細胞です。脂肪細胞は「白色脂肪(細胞)」と「褐色脂肪(細胞)」に分かれており、体内に於いては白色脂肪の割合が圧倒的多数となります。ちなみに皆さんが忌み嫌う脂肪が白色脂肪です。

一方、褐色脂肪は体内に於いて極々僅かな量ですが存在し(人によっては褐色脂肪が皆無な場合も有ります)白色脂肪を燃焼させ熱を産生させる働きが有ります。

「沢山食べても太らない人」「刺激物を食べた訳でも無いのに食事中もしくは食事後に汗をかく人」「鎖骨周辺が温かい人」は褐色脂肪の割合が多い可能性が有ります。

ちなみに肥満体型で汗っかきな人は筋肉からの放熱が厚い皮下脂肪に遮られて熱放出がスムーズに出来ないので汗に変換して放熱しています。決して代謝が良い訳では有りません。

話を元に戻しまして体内の白色脂肪は血液中の脂肪を回収して肥大化していきます。

当然白色脂肪細胞が肥大化すればする程、体型も肥満体型になって行きます。

その白色脂肪細胞の働きをストップさせるのが先ほどお話した短鎖脂肪酸になります。

大腸で産生された短鎖脂肪酸を白色脂肪が感知すると白色脂肪は血液中の脂肪の取り込みを休止します。逆にいつまでも感知しないと延々と脂肪の回収が続きます。

スムーズな短鎖脂肪酸の産生には良い腸内環境作りが重要になります。

ところが現実は加齢と共に腸内細菌は善玉菌が減少し易くなり、褐色脂肪や筋肉もまた年齢と共に減少し易くなるなど身体の「痩せ要素」がどんどん少なくなって行きます。

それだけに腸内環境に配慮した食事や筋肉も落とさない為の運動が重要になります。

腸活(ダイエット)のイメージ

腸内環境に良い事・悪い事

それでは腸内環境に関して飲食や生活の面での良い事と悪い事を分類していきましょう。

腸内環境に良い食品ですがキーワードは「発酵食品」「水溶性食物繊維」「脂溶性食物繊維」「オリゴ糖」になります。

腸内環境に良い食品と生活習慣

発酵食品納豆・ヨーグルト・チーズ・塩辛・漬け物・酢・味噌・醤油・みりん・鰹節・塩麹・甘酒・乳酸菌飲料・ヨーグルトドリンク・全粒粉パン・全粒粉パスタ
水溶性食物繊維オクラ・モロヘイヤ・わかめ・ひじき・干し椎茸・オートミール・大麦・切り干し大根・干し芋・干しプルーン・ドライフルーツ(砂糖不使用)・ドライ納豆
不溶性食物繊維ゴボウ、切り干し大根、豆類・干し椎茸・オートミール・大麦・干し柿・干し芋・干しプルーン・ドライフルーツ・ドライ納豆
オリゴ糖豆類・はちみつ・バナナ(1日最大2本まで)・アボガド(1日最大半分迄)
生活習慣規則正しい生活・バランスの良い食事・十分な睡眠・適度な運動・身体を温める行為・リラックスタイム・小まめな水分補給・整腸剤の利用

※食物繊維は「乾物で効率良く摂取出来る」と覚えておくと簡単だと思います。

※野菜は食物繊維が豊富とされますが、種類によっては食べ過ぎると体臭の悪化、便秘の悪化、下痢、腹部膨満感、善玉菌も含めた強過ぎる殺菌作用、強い利尿作用による脱水症状などを引き起こす事が有ります。(ニンニク・たまねぎ・ブロッコリー・カリフラワー・アスパラガス・キャベツ・もやし・きのこ類など)

※珈琲や紅茶も発酵食品ですが双方に含まれるタンニン(渋み成分)が便を硬くする作用が有りますのでお勧め出来ません。

※おから(パウダー含む)もお腹の中で膨れますので食べ過ぎには注意が必要です。

以前ダイエット中の女性が自作のおからクッキーを「食物繊維ばかりだし低カロリーだから」と食べ過ぎてしまい、その後腹部で膨張したおからによって強烈な腹痛に襲われ救急車で運ばれたと言った事例も起きています。何事もほどほどが重要です。

腸内環境に悪い食品と生活習慣

次に腸内環境に悪い食品と生活習慣です。

皆さん何となくお察しかもしれませんが人間の身体にとって口当たりの良い食品、食べ出したら止まらなくなる食品(糖と脂)は概ね要注意です。

腸内環境に悪い食事小麦粉を使用した食品・添加物を多用しているインスタント食品全般・揚げ物・過食・激辛料理・塩辛い料理・飲酒・牛乳・肉食中心・水分不足
腸内環境に悪い生活習慣不規則な生活・バランスの悪い食事・睡眠不足・運動不足・身体を冷やす行為・ストレス

当院に於ける手技療法でのアプローチ

腸内環境改善の為に整体やカイロプラクテック術でも出来る事は有ります。

基本的には当サイト内の別記事「お腹の硬さと自律神経の乱れ」の解説内で紹介している「お腹もみあげ」の施術をベースに、それと併行して自律神経の調整(副交感神経の刺激)を目的とした各種骨格矯正や筋弛緩を行います。

上記の手技療法にて副交感神経を刺激する事で腸の蠕動運動や、お通じが改善します。

「お腹もみあげ」の施術ですが以前ですと50分のコース内に組み込む事は難しかったのですが施術の組み立てを再構築し、50分のコース時間内でも施術が可能になりました。

但し施術前に「お腹もみあげ」の施術希望の旨を必ず伝えて下さい。通常整体の50分コースとは分けて「お腹もみあげ」に特化した内容ですのでスタート時に申し出が無く、途中申告ですと対応出来ない場合も有ります。

50分コース(仰向け施術のみ)、95分コース(うつ伏せ&仰向けでの施術)共に「お腹もみあげ」を希望される方への施術の大まかな内容です。

「お腹もみあげ」や「つるた療法」で腹部の筋拘縮を弛緩

•自律神経に影響を与える頸骨(首の骨)や頭蓋骨(特に蝶形骨)の歪みや関連する筋肉の調整

•姿勢の保持や呼吸に関連して働く筋肉の調整

•股関節も含めた骨盤周辺のバランス調整

以上の様な内容になっています。

普段の食生活を意識しつつ当院独自の自律神経の調整に特化した施術を併用する事で健康的な毎日を取り戻してみませんか?それだけ自身の自律神経や腸内環境の乱れに気付いていない現代人がとても多いのです。

Posted by 清水武志