幼少時の片頭痛体験記

幼少時の片頭痛体験記

私が現在の仕事に従事しようと決定付ける要因になったのが小学5~6年生の頃に掛けて経験した辛い片頭痛の体験でした。まずは体験談から記述し、その後に当院に於ける頭痛に対する考え方や関連する情報を記載したいと思います。

院長の片頭痛体験

私が小学校5~6年生の時期に突然原因不明の片頭痛に襲われる時期が有り、その強烈な痛みに自然と涙が溢れてしまう状況で、症状が出ている間は授業の内容も全く頭に入って来ない状況でした。

そこで担任の先生に頭痛を理由に早退を申し出ても「熱も無いのに本当に頭が痛いの?」と痛みの辛さを理解をしてもらえないばかりか方々の病院に行っても「検査上は特に問題無いですね・・」と言われ続け、良いと聞けば鍼やマッサージなどの治療も受けてみましたが思う様な改善は得られませんでした。

そんな心身共に辛い状況が続いていた折、両親が人づてに腕が良いと評判の先生を紹介されたらしく「上手な先生が居るらしいから一度診てもらおう」とその先生の整体院を訪れました。

とは言え整体院と言っても自宅も兼ねた一軒家の一部屋を施術部屋とし、人体図や経絡(ツボ)のポスターなどが貼られている部屋の中央にせんべい布団が1枚敷いてある簡素な作りでした。当時は子供心に意表を突かれた記憶が残っています。

先生は首の辺りを触診すると私を布団に寝かせて腰や背中、首などをボキボキと鳴らし始めました。最初は自分の身体の中で何が起きているのか状況が分からず、そうこうしている内に程なく先生の施術は終わりました。

先生は「大丈夫。3日続けて来てくれれば良くなりますよ」とおっしゃるので、言われるがままに3日続けて通った所、あれほど辛かった片頭痛が嘘の様に無くなってしまったのです。※注

大人になってから両親に聞いた話によると先生に診てもらう前は常に目を頻繁にパチパチさせていたのが、初回の施術を終えた後から無くなったのは良く覚えてるとの事でした。

また当時先生から「首を悪くするから横になって頭に手を当ててTVを見ないでね」と言われ、それは今でも頑なに守っています。

当時の私にとっては本当に辛い出来事でしたが、先生の施術により生活は大きく変わり、その後の人生に於いても「今度は自分が誰かの役に立つ様な仕事がしたい」と考える様になり、最終的に現在の仕事に就く要因となりました。

※注:当院の考えでは3日続けて施術は身体に対する刺激量(負担)が強いと考えています。故に数日間の連続した施術は当院では行っていません。

当院に於ける頭痛に対する考え方

当院で対応可能な主な頭痛

•緊張性頭痛(後頭部や頭部全体が締め付けられる様な頭痛)

•片頭痛(側頭部周辺の頭痛)

•群発性頭痛(目の奥がズキズキするタイプの頭痛)

•天候に影響される頭痛(気圧や湿度の変化に伴う頭痛)

•生理に伴う頭痛(女性ホルモンに影響される頭痛)

•顎関節周辺の過度な緊張に伴う頭痛(ストレス、噛み癖など)

頭痛は脳梗塞や脳腫瘍など大きな疾病に起因している場合も有ります。まずは病院を受診して脳に異常は無い事を確認して下さい。また糖尿病や高血圧などにより動脈硬化が進行している場合は血流の変化に伴う脳内出血のリスクが有る為施術が出来ません。ご注意下さい。(利用規約参照)

なぜ頭痛は起きてしまうのか?

当院にて対応可能な頭痛に限定して、これまでの経験も踏まえた上での見解を説明させて頂きます。

結論としては日々の生活の中に潜む頭痛に発展する様々な要因から次第に筋肉などの軟部組織が過度に緊張し、頭蓋骨や頚椎(首の骨)など骨格的な変位(ズレ)を生じさせ知覚神経や自律神経の働き、血流、女性ホルモンの分泌などに影響が及び、結果的に影響を受けた症状の一つとして頭痛を発症してしまうのでは?と考えています。また気圧や気温、湿度、生理の周期や実年齢、季節の変わり目など細かな要因が加担していると言った印象です。

骨格的な変位に影響を与える要因

•肉体疲労の蓄積

•習慣化した不良姿勢(PC・スマホ操作など)

•腕や足を組むなどの悪しき習慣

•難産で生まれている(産道を通過する際の頚部への負担)

•交通事故や転倒による衝撃

•長年続けている趣味やスポーツ、筋トレなどによる影響

•椅子の座り方の問題

•噛み癖、食いしばり

•利き腕、利き足の酷使

•生活リズムの乱れ

•精神的ストレス

など

頚部や頭蓋骨の変位に伴う頭痛以外の健康問題

•首や肩の凝り

•眼精疲労やドライアイ

•自律神経の乱れ(内臓の不調など)

•気象病(天気痛)

•ホルモンバランスの乱れ(更年期障害、婦人病)

•耳、鼻、口腔内の問題

•顎関節症

•気分の落ち込み、集中力の欠如

他多数

利き腕・利き足の影響を受けやすい部位

前のページで頭痛に影響を与える要因の一つとして利き腕、利き足の酷使を挙げました。

ここでは一般的に多い「利き足も利き腕も右」の人を例に挙げ、それにより影響を受け易い部位の話をしたいと思います。利き腕の酷使による身体の歪みは頭痛だけに限らず様々な不調の引き金になります。

補足:右利きの人全てがこれから解説する通りになるとは限りません。生活習慣での癖や趣味、仕事の内容などでも差異が生じます。あくまで一般的な傾向として捉えて下さい。

利き腕も利き足も右の場合、必然的に右手右足が頻繁に前に出る関係で右下肢(右足)や右骨盤は前方や上方に変位し易くなり、右肩や右腕も前方及び下方に変位し易くなります。

また野球やゴルフの右打者の様な捻る動作や机の上の物を右手で取る動作をする時など身体が捻られる動作で右の股関節は外側に開きます。(股関節の歪みが強い右利きの人は靴を履いても右足の方が左足に比べて外側が減りやすくなります)その状況ですと概ね下記の様な状況で筋肉の硬さが展開されます。

全身正面

身体の歪み解説図

人体図の斜線部分と●印周辺の筋肉が特に緊張します。具体的には右大腿前面及び外側面、右の体側部~腋窩、右腹部~右胸部~右前頸部~右顔面及び側頭部、右肩、右上腕二頭筋(力こぶの筋肉)、左の骨盤内側そけい部の筋肉(腸骨筋)と内腿(内転筋群)などが硬くなります。

また右胸や右前腕の拘縮が右の肩甲骨を前方に引っ張り所謂「巻き肩」の状況を作ります。

左の腸骨筋は同側のハムストリングス(太腿裏側の筋肉)の硬さの影響を受け易いと言われる筋肉で、そけい部の筋肉ですが脊柱起立筋と呼ばれる背骨と併行して縦に走る筋肉を硬くすると言われています。

実際この辺りは日常的に痛みを感じていなくてもトリガーポイント治療で左の腸骨筋に想定外の圧痛を感じる方が多いです。

全身後面

筋肉の凝り解説図

身体の後面は前面とは真逆で左側を中心に筋肉の拘縮が展開されます。これは利き足が右になる事で左足は軸足をしての作用が強くなり、自ずと足を後ろに導く動作に長ける為です。

左下腿三頭筋(ふくらはぎ)~左ハムストリングス(左腿裏)、左内転筋群(内腿)~左大臀筋~左脊柱起立筋(仙骨~後頭骨に掛けての筋肉)、左広背筋、左上腕三頭筋(二の腕)の拘縮が強くなります。また左広背筋の過度な緊張は左肩を後ろから前に押し出します。

右手が頻繁に前に出る動作に伴い右股関節を外側に導く臀部の筋肉が拘縮し、慢性的な不良姿勢や右頚部~胸部に掛けての筋肉の凝りによって右の頭部から首~肩~肩甲骨周辺なども影響を受けます。

また背骨は脚力や腕力の弱い方に逃げるので左側の方に背骨が寄る(左側弯の)人が多い傾向に有ります。この場合、頭を回して左側から後ろを向くよりも右側に頭を回して後ろを向く方が動作としてはキツくなります。

頭部前面

顔の歪み解説図

頭部周辺の状況はこの様になります。

前面から側面に掛けての筋肉は比較的右側に影響が出易くなります。頚部前面及び側面(広頸筋胸鎖乳突筋、斜角筋)顎周辺(咬筋)、小鼻、頬、耳たぶ、こめかみ及び側頭部(側頭筋)、額(前頭筋)、頭頂部などです。

胸鎖乳突筋や斜角筋の拘縮は付近を頭部に向けて展開している総頸動脈や椎骨動脈の血流に影響を与えたり頚椎の変位を誘発する可能性が有ります。

また前述した咬筋や側頭筋は食べ物を噛む行為に関わる4つの筋肉頭筋、咬筋、外側翼突筋、内側翼突筋)に含まれており、総称で咀嚼筋とも呼ばれる同筋の拘縮は頭痛の他に顎関節の痛み、顔の歪みや弛みなどの美容関連の問題にも影響を及ぼします。

また顎関節(噛み合わせ)の問題は頚椎(首の骨)の変位にも影響を及ぼすとされ負の連鎖になります。

頭部後面

頭部の凝りと頭痛との関連図

頚部後面と側頭部は概ねこの様な拘縮になります。

右半身から解説します。右半身は頭頂部から側頭部に掛けての筋肉と頚部側面の筋肉が拘縮している人が多数を占めます。

また右首から右肩、右上背部に掛けては僧帽筋肩甲挙筋棘上筋、棘下筋、小円筋、大円筋などが比較的影響を受け易くなります。

一方で左半身の方は脊柱起立筋の拘縮が腰、背中と上がって来て頚部周辺では特に頚板状筋、頭板状筋などの緊張が強くなります。

後頭下筋群(解説図の左右の耳を結ぶ様に楕円形状を描いている斜線エリアと思って下さい)は全体的に拘縮が強くなります。

後頭下筋群の拘縮は上部頚椎から頭蓋骨に向けて展開している下記の神経に大きな影響を与えます。

•大後頭神経(上部頚椎から頭頂部に向けて展開しています。大後頭神経は、こめかみから前頭部に向けて展開している三叉神経の第一枝とも関連しています)

•小後頭神経(上部頚椎から側頭部の後面に掛けて展開している神経です)

•大耳介神経(上部頚椎から耳の下部周辺や顎周辺に展開している神経です)

後頭部周辺の筋肉の凝りにより上記の神経が刺激される事でも頭痛が発生する事が有ります。

頭蓋骨の歪みについて

頭痛・めまい・天気痛と頭蓋骨の歪みの関係

猫背などの不良姿勢では筋肉が凝るだけでなく頭蓋骨にも全体的に歪み(変位)が生じます。

頭頂骨、側頭骨、後頭骨、鼻骨などは下方(足元の方向)へ変位、蝶形骨や前頭骨は後下方(背中の方向)へ変位し易くなります。

頭蓋骨を頭頂部から見下ろすと本来の形状は鶏の卵の様な形をしているのですが(卵の尖っている側が前頭骨側だと思って下さい)慢性化した不良姿勢などにより頭蓋骨は鶏の卵からピンポン球の様な球状に歪んで来ます。

側頭骨には乳様突起と呼ばれる突起が存在し(耳の後ろのグリグリした所)そこには胸鎖乳突筋頭板状筋顎二腹筋の後腹など健康問題に大きな影響を及ぼす筋肉が付着しています。言わずもがな頭痛持ちの方は乳様突起周辺も過度に緊張している事が大半です。

加えて乳様突起の裏奥には内耳孔と呼ばれる小さな穴が開いており、その中を顔面神経や内耳神経(聴神経)が通っています。

顔面神経は副交感神経の支配下で唾液線(耳下腺・額下線・舌下線)、涙線、鼻の粘膜の線をコントロールしています。慢性的に交感神経優位の状況が続いたり側頭骨が変位するなど何らかの形で顔面神経に影響が及ぶと口内や目の乾き、鼻の症状と言った形で出る事も有ります。

内耳神経は文字通り内耳に向かい、途中で前庭神経と蝸牛神経に枝分かれします。前庭神経は「めまい」でお馴染みの三半規管に達します。

最近の研究では内耳が気圧の変化(低気圧)を察知して慢性的な疼痛(痛み)の感じ方に影響を及ぼす事がラットを使った実験で分かって来ています。

つまり内耳が敏感な人ほど低気圧になると身体の疼痛も増してしまうとの事。雨が降る前になると関節が痛くなる、頭が痛くなる、などがその一例ですね。

また慢性的な交感神経優位の状態は血管を収縮させ血液循環にも悪影響を及ぼすので、その事により内耳が影響を受け天気痛などに繋がる事も有ります。

頭蓋骨の歪みについて(続編)

蝶形骨の歪みと自律神経や女性ホルモンとの関係

蝶形骨は脳を下から支える位置関係に有ります。蝶形骨は側頭骨や後頭骨の変位の影響を受け易く(※注)蝶形骨が傾く事でも視床下部と呼ばれる自律神経や女性ホルモン分泌の中枢とされ体温や血圧調整にも関与している箇所に影響が及ぶとされています。

その為か生理痛など女性ホルモンの分泌過多による健康問題にお悩みの多くに蝶形骨周辺(こめかみの辺り)に過度な緊張が見られます。

※注:外見上は分かりませんが後頭骨と蝶形骨は隣接していて蝶形後頭底関節と言う関節を形成しています。また側頭骨と蝶形骨はセットで変位している事が殆どです。

当院に於ける手技療法でのアプローチ

基本的な施術の流れは当院に於ける他の症状同様、まずは全身の筋肉の偏った筋拘縮を「筋膜リリース(オステオパシー)」や「つるた療法」などで弛緩させ、「カイロプラクティック術」「バランス療法」「BRM療法」「オステオパシー」の手技で骨格的な歪みも矯正方向に操作させて頂きます。

頭痛の場合、片頭痛、緊張性頭痛、血管拡張型頭痛、生理に伴う頭痛、気圧の変化に伴う天気痛の場合も頚部と頭蓋骨の矯正は必要不可欠ので必ず矯正をさせて頂きます。

加えて胸鎖関節、肩鎖関節、肩関節(肩甲上腕関節)、上部胸椎などの関節の変位や可動性もチェックします。

自律神経の乱れも影響していると考えられる場合は与えられた時間の範囲内で施術可能な自律神経を整える手技で調整をさせて頂きます。(2回目以降のコース時間は95分コースの方が時間に余裕が有る分、手技の引き出しを増やす事が可能です)

また股関節のアンバランスも全身の歪みに影響を与えますので股関節周辺も必ず矯正方向に操作をさせて頂きます。肩関節や股関節の重要性は「バランス療法」の坂本先生も著書の中でも説いています。

いずれの関節も本来の可動域は大変広い為、癒着や変位が起きてしまうと股関節なら膝~頭蓋骨、肩関節なら上背~肩~首、上腕など広範囲で影響を与えてしまう可能性が有ります。

まとめ

こちらのコラムでは頭痛の話題を中心に不良姿勢や利き腕の酷使がもたらす弊害と併せて話をさせて頂きました。当院で対応させて頂く頭痛は身体の歪みや過度な筋肉の拘縮に起因するものが殆どです。

既に症状が出てしまっている場合は適切な施術が必要ですが症状が気にならなくなっても再発を防ぐ意味でも姿勢や左右バランスの意識を心掛ける事は重要です。

こちらのコラム内でも取り上げた自律神経や天気痛に関する話は別件でコラムとして取り上げたいと思います。

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Posted by 日本カイロプラクティックフィジシャンズ協会 清水武志