猫背と反り腰

猫背と反り腰

姿勢矯正ならリリースセラピーへ

日本人に最も多いとされる歪みのパターン「猫背+反り腰」

日々の腕組み、足組み、だらしない姿勢での着座、ハイヒール、視線を落としてのスマホ操作、頭部を前方に突き出した姿勢でのパソコン操作、腰を落とさず前屈みで作業をするなど日常生活の中に「猫背+反り腰」を形成する要因は沢山有り「猫背+反り腰」の方々はそれらの習慣が常態化しています。

またメディアやYouTubeなどの動画投稿サイトにはスタイル改善を目的としたエクササイズなどの情報が溢れていますが仮にそれらを実践したとしても、そもそもの要因になっている悪しき生活習慣と正しい姿勢に対する意識改革が出来ないと根本的な解決にはなりません。

猫背や側わん症は見た目の問題だけでなくストレートネックや首こり、肩こり、巻き肩、肩の痛み、背部痛の要因にもなりますし呼吸も浅くなるので身体が疲れやすくなり、また疲労回復も遅くなります。また浅い呼吸の繰返しは自律神経の乱れる要因となり(興奮緊張状態の持続)頭痛や睡眠障害、胃腸のトラブル、パニック障害などにも影響します。加えて目まい、耳鳴り、眼精疲労、各種神経痛など上半身だけでも様々な問題を発生させてしまいます。美容面でも顔や胸、背中の弛みや腕のセルライトの引き金となります。

また反り腰も前方への反りが強くなほど下腹部への圧迫も強くなり、腰痛、内臓温度の低下に伴う免疫力の低下や腸内環境の悪化、下肢の冷えやむくみ、痺れ、便秘、不妊症、生理痛、膝痛、足がつるなどの問題、また美容面では下腹がポコッと出る、出尻や垂れ尻になる、臀部や大腿にセルライトが生じやすくなるなどのリスクが有ります。

「猫背+反り腰」が慢性化してしまう理由

足組み&猫背のイメージ

先ほど解説した通り私達は日々の生活の中で不良姿勢を形成する悪しき習慣を無意識の内に繰り返しています。

その状況下で短縮方向ばかりに作用する筋肉と伸長方向にばかり作用する筋肉に偏り、その事により各々の筋肉が普段の動きとは逆方向への動作に対して柔軟性に乏しくなり悪しき姿勢が慢性化してしまいます。

また不良姿勢が一旦身体に馴染んでしまうと、その状況を持続もしくは悪化させる方向への動作の方が感覚的に楽になってしまいます。(足を組む癖、腕を組む癖、うつ伏せや横向き寝の癖など)

つまり矯正方向に筋肉をストレッチしていても筋肉の柔軟性が失われる事により心地良さに乏しく、むしろ「キツい動作」と言う事になってしまいます。

不良姿勢に大きく影響を与える筋肉の柔軟性や関節の可動域を回復させ本来あるべき状態に導くと言った観点からも整体やカイロプラクティック、筋膜リリースなどの民間療法は有効な手段の一つと言えます。

整体・カイロの施術イメージ

猫背や反り腰は下半身から上半身まで多数の筋肉の硬縮によって形成されている為、一般の方が予備知識ゼロで尚且つ我流で姿勢矯正をするのは現実的には困難かと思います。

また人間の身体(筋肉)は感覚的に凝っている(もしくは痛い)と感じる場所と根本的な原因箇所が違うケースは多々有ります。

比較的ポピュラーなケースですと背中の凝りを訴える方に、お腹を緩める施術をする事で背部痛と共に呼吸も楽になる事が有ります。

これは腹直筋(一般には腹筋と呼ばれている筋肉です)の柔軟性を回復させる事で、関連痛と呼ばれる腹直筋の柔軟性が失われる事により影響が出る箇所(背中や腰)にも作用する為です。腹直筋は姿勢の影響を受けるだけでなく息を吐く際にも重要な役割をしている為、お腹の柔軟性が回復する事で自ずと呼吸も楽になります。

リリースセラピーでは姿勢や呼吸に関わる筋肉を重要視して施術をさせて頂きますので施術前と施術後の姿勢や呼吸に変化を感じる方も多く、また同時に骨盤や股関節も矯正させて頂きますので、それまで長年に渡り足を組む癖の有った方々も「こちらに通う様になってから足を組みたいとも思わなくなりました」と皆さん何等かの変化を感じる様です。

そもそも正しい姿勢とは

様々な姿勢の例

続きまして正しい姿勢に関しての解説をさせて頂きます。

こちらのイラストで一番左側の姿勢が理想とされる姿勢です。

足のくるぶしのやや前方からスタートして膝の中心、大腿骨、肩、耳が同じラインに乗っています。

この姿勢が出来ている人は比較的体重が踵(かかと)寄りに乗せ易く、顎も引けていて巻き肩になる事も有りません。次の項目では壁を使った姿勢のチェック方法をお伝えします。

※真ん中のイラストは猫背、右側のイラストは反り腰が目立つ状態です。

酷い不良姿勢ですと後頭部を壁に付ける事が困難になります。

それでは姿勢チェックです。

まずは壁に踵(かかと)と、ふくらはぎをつけて立ちます。(イラストでは共に離れていますが実際のチェックの際は壁に付けて下さい)そして顎を引いた状態で後頭部を壁面に着けます。

この動作は姿勢に問題が無い人なら簡単に出来ます。

ところが慢性的に猫背の方ですと自然と顎が上を向いてしまったり、後頭部を着ける事が苦しい、もしくは出来なくなります。(イラスト中央)当然ふくらはぎも壁に付かなくなります。

後頭部やふくらはぎを壁に着けられない最大の要因は首や肩、胸などの筋肉の拘縮(凝り)です。特に病院で「ストレートネック」と診断された方は後頭部を壁面に着ける事が困難になりその状態で慢性化します。

次に踵と後頭部が壁に着いた状態で顎を引いて壁と腰骨との隙間に手を入れ下さい。手が隙間にピタリと納まれば合格です。

もし「手を入れても隙間が結構出来ます」と言った方々は反り腰になっている目安となります。(イラスト右側)

正しい姿勢を作る重心のお話

正しい姿勢でのウォーキングで猫背や反り腰を予防しましょう。

「猫背+反り腰」が慢性化する事で前傾姿勢となり姿勢と共に重心のバランスも崩れます。その為、前傾姿勢の原因となっている筋肉の柔軟性が回復しない限り本来あるべき正しい姿勢を保持する事が出来ません。

その事が「猫背+反り腰」を慢性化させる要因となり、万年肩こり、万年腰痛持ちの方々を生む流れになります。

整体やカイロプラクティック、筋膜リリースでの筋肉の調整や骨格矯正に加え、悪しき生活習慣の見直しと正しい姿勢や歩き方を覚えて実践する事が重要になります。

体重を乗せるのは足先ではなく踵寄りが正解です。

それでは本題です。

赤い点が正しい姿勢を保持する為に体重を乗せるべき場所で黄色のエリアは猫背の人の体重が掛かり易い場所です。

靴下を履いた際に黄色のエリアや足の指先から穴が開く人は前傾姿勢が強いと言う事になります。前傾姿勢の影響で踵から着地をして綺麗に歩く事は出来ず、サンダル履きで歩いている時の様なペタペタとした歩き方になります。

また姿勢に問題が無い人の靴下は赤い点の所に穴が開き、普段から上半身が真っすぐに伸びた状態で踵から着地して綺麗に歩く事が可能になります。

正しい姿勢で歩く事は身体の歪みを予防する意味でも重要です。

 ネットのフリー素材から拾った理想とされる歩き方です。

概ね宜しいかと思いますが少し補足を入れますとイラストでは肘を曲げていますが肘は伸ばした状態でも多少意識して後方に大きく腕を振って頂ければ大丈夫です。

また足を踵から着地した際に足の向きが外股や内股になってしまうのは上半身のバランスが崩れるので絶対にNGです。必ず道路に対して足を真っすぐ出しましょう。

基本的に上半身が綺麗にまっすぐになっていれば踵から着地して歩く事自体は容易です。

正しい姿勢でのウォーキングで代謝もアップします。

普段から正しい姿勢や歩き方が出来ている人は下半身の(筋肉の)柔軟性が保持され易くなり代謝も良くなります。また下半身に加えて上半身のバランスも保たれ易くなる為、結果として全身の筋肉がバランス良く且つ効率的に使われる様になり、関節への負担も最小限になるばかりかエネルギーを効率良く燃焼する事で中高年になってもスリムな体型がキープし易くなります。

膝立ちは必然的に正しい姿勢を作ります

最後は正しい姿勢を感覚的に覚えられる一例をご紹介です。

ご覧の膝立ちのポーズですが、このポーズを取る事で自ずと「膝の中心~大腿骨頭~肩~耳」と膝から上の理想のラインを強制的に取る形になります。

膝から上はこの感覚を覚えたまま、立ち上がった際に先ほどの足裏画像の赤い点に体重を乗せる様にすると理想の姿勢になります。

これらは整体やカイロプラクティック、筋膜リリースによる姿勢矯正と併用する事で一層安定し易くなります。
(筋肉は姿勢に対する意識の変化から安定するまで3ヶ月~6ヶ月は要するとされています)

これより以下は「猫背+反り腰」に関連するその他諸々の関連情報です。

一部既出の物も有りますが、確認の意味も込めて改めて記述させて頂きます。

「猫背+反り腰」のデメリット

健康編

●不良姿勢により疲労が蓄積し身体の各部に凝りや痛みの出るリスクが高くなる。

●不良姿勢により自律神経やホルモンバランスが乱れ易くなる。(パニック障害・睡眠障害・胃腸問題・婦人病全般・他)

●慢性的に呼吸が浅くなり疲れ易くなる。(パニック障害・眩暈・息苦しい・他)

●血液やリンパの巡りが悪くなり冷えや浮腫み、足が攣る、痺れなどの問題が起きやすくなる。

●代謝が低下し同時に免疫力も低下する。

●不良姿勢により交感神経が過剰に反応し、逆にそれを抑えようと副交感神経も過剰に反応する事でアレルギーが誘発される事が有ります。(アレルギーは副交感神経が過剰に働く事で誘発されるとされています)

美容編

●代謝に大きく関与する腿の筋肉の柔軟性が無くなり「太り易く痩せにくい体質」に。

●下肢の血液やリンパの巡りが悪くなり足が冷えたり浮腫み易くなります。

●反り腰の影響で出尻、垂れ尻になります。

●反り腰の影響で下腹がポコッと出ます。

腹直筋(いわゆる腹筋)の弱化により「狸の置物」の様なお腹に。

●背筋をあまり使わない事で弛んだ背中になります。

●前傾姿勢により顔が大きくなり皺や弛みも目立つ様に。

●頭蓋骨の歪みにより口角や目の大きさ、鼻が左右で非対称に。

●胸の筋肉の柔軟性が無くなり胸が垂れます。

●二重顎が一層目立つ様に。

●股関節や骨盤の歪みによりウェストが太くなります。

●猫背により実際の身長よりも低くなります。

姿勢矯正(改善)後の注意点

猫背・反り腰を予防する習慣

※猫背や反り腰気味の人は背中に長い定規が入っているイメージをして頂き、顎を引いて背筋をピンと伸ばし、お腹を軽く引くイメージを常に心掛けて下さい。

以下の項目をより多く実践する事で不良姿勢や悪しき生活習慣から脱却し易くなります。

●イスに座る際は腰や背中を丸くしない様に。

●洋式トイレに座る時も油断して腰や背中を丸くしない様に。

●リクライニングシートは極力倒さない様にしましょう。仮に倒した場合は角度が増せば増すほど腰に対する負担(反り腰効果)も大きくなります。

●小柄な方で椅子に座ると足がプラプラと浮いてしまう方は状況が許すのであれば土台になる様な物を設置して、その上に足を乗せて下さい。

●床に直接座る時は正座以外の座り方は極力しないで下さい。正座以外ですと骨盤や股関節、背骨のバランスを悪化させる恐れが有ります。また正座の時も背中が丸くならない様に注意して下さい。(正座用のイスがお勧めです)

●布団の中で横向きで背中を丸くして寝る習慣は止めましょう。

●腕組みや足を組む習慣は止めましょう。

●靴を選ぶ踵の高さが2~3㎝程度のスニーカーを選択するのが最も理想です。ハイヒールや踵の無いタイプのサンダル、厚底靴などは絶対に止めましょう。

●洗髪時は極力正面を向いて洗いましょう。

●床に落ちている物を拾う時は決して腰から屈まず、一旦しゃがんで腰全体を落としてから手に取って拾い上げましょう。またこの時、利き足が右の人はそちらで踏ん張って立ち上がろうとする為、無意識に右膝を立てますが、必ず左足(軸足側)を立ててしゃがんだ上で左足で踏ん張って立ち上がって下さい。

●パソコンを操作する時は頭を突き出してモニターを食い入る様には見つめない。ノートパソコンを操作する時も目線だけ下に落とす様にして頭は垂れない様に注意する。

●スマートフォンを操作する時も極力目線に近い高さまで端末を持ち上げて操作する事。街中などで頭を垂れて終始うつむきで操作をしている人がいますが、あの姿勢は猫背やストレートネックを呼び込みます。

●極端に高さ(厚み)の有る枕は首を著しく屈曲させてしまうので極力使用は控える。また3人掛けソファーの肘掛に後頭部を乗せて居眠りをするなどの行為もしない。

ストレッチ習慣の重要性

「猫背+反り腰」では特定の筋肉が著しく短縮傾向に作用する事で柔軟性を失いますが、筋肉の繊維は伸長方向にも短縮方向にもスムーズに対応出来るのが本来あるべき状態です。

そんな柔軟性を失った筋肉の繊維を回復させるのがストレッチの重要な役割です。

動物に備わった本能

犬や猫が丸くなって寝ているシーンを皆さん見た事が有ると思います。そして起き上がる際にストレッチで身体を伸ばしているシーンも見た事が有ると思います。

ちなみに犬科や猫科の動物以外にも熊・うさぎ・リス・鳥類などにもストレッチの習慣が有るそうです。

動物のストレッチの場合、獲物を獲ったり敵から逃げる事などを想定し常にベストコンディションを保っていたいと言う本能の現れなのかもしれません。

しかしながら人間はご自身の身体に対して無頓着な人ほど積極的にストレッチをする事は有りません。そう言った悪しき習慣も身体の柔軟性が失われる要因になります。

今回は犬のストレッチを例に彼らがどんな事をしているのかを解説をさせて頂きます。詳細は割愛させて頂きますが犬にも人間同様「脊柱起立筋(総称)」や「腸腰筋(総称)」が存在しています。

圧迫される胸部と伸張している背面

丸くなって寝ている犬です。冬場などは特に見かけるシーンですね。

この状態の場合、背中側(脊柱起立筋)の筋肉は伸長している状態、胸や腰、鼠径部(腸腰筋)は短縮している状態です。

脊柱起立筋の弛緩イメージ

やがて寝ていた犬は起き上がり四つん這いになります。実は犬も人間も四つんばいになる事で背中側の筋肉は適度に短縮します。

更に犬の場合ですと直後に画像の様に身体を左右に振ります。これは丸くなって寝ていた事で弛み続けていた背中側の筋肉を適度に縮める事で柔軟性を調整しています。(画像の犬は水に濡れているので水を払う目的で振っていますが・・)

胸のストレッチのイメージ

更には腕を前に出す事で寝ていた間に縮み続けていた胸の筋肉を伸ばし、背中を反らせる事で更に背中側の筋肉を縮めています。

頭も上を向く事で短縮していた首の前側の筋肉に対するストレッチになっています。

腸腰筋のストレッチのイメージ

最後に足を後ろに伸ばして縮んでいた腰や鼠径部を伸ばします。このポーズの時に人間でも反り腰やギックリ腰でお馴染みの「腸腰筋」がストレッチされています。

ヨガによる胸部と腸腰筋のストレッチ

ちなみに人間がヨガのポーズで、お腹側の筋肉を伸ばそうとするとこんな感じになります。(腰や鼠径部に関しては右足の方が伸びている側です)

ヨガを日々の生活に取り入れている方でないと、このポーズは中々とらないと思います。しかしこう言った日常的生活とは逆の動作は身体の柔軟性を保つ意味でとても重要なのです。

ストレッチに関しての疑問は施術後にお気軽に質問して下さい。


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定休日:火曜日と水曜日(その他臨時休業有り)

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Posted by 日本カイロプラクティックフィジシャンズ協会 清水武志